クウソウヘキ
空想癖がある。
掃除をしているとき、楽器を弾いているとき
バイトで荷物を持っているとき、キスの手前。
いつだって不意に空想が僕を襲う。
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ボーッとしているとよく言われた。
眠そうな顔をしているのも手伝って、これは今でもよく言われる。
でも大概そう言われるときはそうではなくって、何か考えてる時だ。
僕には移動時間に考え事をするたちがあって、これは他人から見れば
ぼんやりしているように見えるのだと思う。
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でも空想というのはそういう時に訪れないで
なにかに集中しようとしたり作業に没頭したりしていると不意にやってくる。
まるで白昼夢のように内容につかみどころのないその空想は
もともと僕自身を僕自身で動かす糧であり
誰にも分け合えない大切な瞬間だということを今思い出した。